宮崎県立視覚障害者センター 公益財団法人宮崎県視覚障害者福祉協会

文字の大きさ
標準
背景色

タンデム自転車体験記

6.タンデム自転車体験記

蔵元茂志

タンデム自転車をご存知ですか?二人乗りで、晴眼者が前・視覚障がい者が後ろに乗って、いっしょにペダルを漕いで走れる自転車です。今回は私が体験したタンデム自転車の魅力についてお伝えしようと思います。

きっかけは、コロナ禍の少し前、ひょんなことから児湯郡で毎年行われている『DISCOVERY GOURMET RIDE IN KOYU・SAITO』という、サイクリングのイベントに参加したことです。

私がエントリーしたのは、川南町役場をスタート・ゴールとし、都農町を除く児湯郡4町+西都市を周遊する86kmコースでした。フルマラソンが42.195kmなので、その約2倍の距離を走ることになります。もしかしたら完走できないのでは?と思いましたが、伴走していただいた方のお力添えで、予想外に楽しく走りきることができました。途中のエイドステーションでは、各町のおもてなしがあり、美味しいものをたくさんいただきながら走りました。

そんな経験をして、すっかりタンデム自転車の魅力にはまってしまった私は、その後いろんな所に走りに行きました。私が住んでいる三股町をスタートして、日南市まで(往復約100km)や、高千穂牧場近くにある『ドッグカフェ・コカプー』まで(往復約60km)などなど。今年の5月には、日向市から宮崎港までの約65kmを走りました。その日はお天気も良く、初めて海岸線や一ッ葉有料道路を走行して、最高の思い出になりました。

タンデム自転車の魅力は何と言っても健常者と同じようにサイクリングを楽しめることです。景色は見られなくても、風を肌で感じたり、周囲の音を間近に聞いたり、トンネルの中を走ったり……。車などに乗せてもらってもなかなか体験できないことばかりです。普段自転車やバイクに乗ることがままならない私たちにとっては、夢のようなアイテムだと思います。それに、スピードもロードバイク並に出るので、個々の体力にもよりますが、びっくりするくらい遠くまで行けてしまいます。のぼりはそれなりに大変ですが、くだりは二人分の体重なので漕がなくてもビュンビュン行きます。

今年の4月には、トレートペリピと言う人たちに出会いました。彼らは、昨年の4月に群馬県を出発し、タンデム自転車で日本1周を目指している若いカップルです。積載する荷物の量は、テントなど、60kgにもなるそうです!ユーチューブなどで旅の様子を発信しているので、トレートペリピで検索してみてください。

※ちなみにトレートペリピは健常者のカップルです。

※タンデム自転車は日本のほとんどの地域で公道を走ることができます(現在東京都と神奈川県のみ走れません)。私たちがタンデム自転車に乗るにはパイロットと呼ばれる伴走者の他、自転車の整備や運搬をしていただく方の協力が欠かせません。そんな方々に感謝しながらサイクリングを楽しみたいと思います。

まずは是非体験してみてください。本当に楽しいですよ!