宮崎県立視覚障害者センター 公益財団法人宮崎県視覚障害者福祉協会

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センターより

網膜投影型拡大読書器「レティッサオンハンド」体験しました。

(2)網膜投影型拡大読書器「レティッサオンハンド」体験しました。

「レティッサオンハンド」を、当センターの利用者が3名体験され、感想を寄せてくださいましたので、ご紹介します。「レティッサオンハンド」は、視力に影響されない網膜投影を手軽に利用できる、手持ち型の視覚支援デバイスです。ただし網膜に画像を投影して物を見るためには、網膜と視神経が一部でも機能している必要があります。

 以下はみなさんの感想で、実際の体験記です。

【体験記】

当然と言えば当然ですが、目の状態が違うので3人の評価もそれぞれでした。

Aさん(色変、視力0.01、矯正は効かない、視野欠損あり)

・裸眼より見える。視野欠損を感じないほどだった。

・特に近くの文字より、遠くの景色の方が、見え方が良い。具体的には、ズーム調整したらベランダから木々の葉っぱの1枚1枚が見えた。

Bさん(先天性緑内障、視力0.01、矯正は効かない)

・2、3メートル離れた人の顔が見える。離れたところから、初めて娘の顔立ちをはっきり見て、感動した。

Cさん(先天性緑内障、視力0.3、視野10度以下)

・裸眼よりは見える。

・ズーム機能で遠くの情報を得やすい。

・矯正で0.4あるので、他の2人よりよく見えるようになったのかわかりにくい(視野が狭すぎてわかりにくい)

とりあえず3人とも裸眼よりは良く見えた。ただ色が自然ではない、との感想は全員一致した意見だった。3人とも見え方がよくなった事は驚きで、矯正が効かない人も見えたので、驚きだった。人によっては劇的に見える方がいるだろうと感じ、人生が激変する人もいるかもしれない、そんな大きな可能性がある機器だと思う。また文字を見るより離れたところを見るのに良い。網膜に直接レーザーの光で映像を描くので、自分でピントを合わせる必要はなく、軽いし、持ち運べるので便利。

 以上のご感想でした。Bさんのようにこれまで見ることのできなかった娘さんの顔がはっきり見れたというのはやはり感動しかありません。情報を寄せてくださった3名の方には感謝いたします。実際の体験記ですのでとても参考になるかと思います。     ちなみに価格は44万円(税込み)です。

関心のある方はメガネのヨネザワさんが体験の機会を設けてくれますので、お尋ねください。

電話 0985-84-4720 メガネのヨネザワ 清武加納店 担当甲斐さんまで。

この商品のほかにも、網膜に映し出す技術を応用し、カメラからの映像を網膜に投影することで、周りの景色を見たり、写真や動画を撮影したりできる「レティッサネオビューワ」という商品もあります。こちらはソニーのカメラに接続する仕様になっており、カメラとセットで109,800円。こちらの機材の体験は九州では福岡の天神のソニーストアでの体験になります。

ちなみにセンターではリンクポケットの後継機ともいわれている「センスプレイヤー」を購入しています。これはデイジー図書のダウンロードや再生はもちろんですが、活字読み上げの装置としても力を発揮します。(スマートフォンはなくても大丈夫です)なかなか新しい機器を購入することはできませんが、情報提供と保有している機材の活用に努めたいと思います。

所長雑感

所長雑感                

冨永 昌志

皆様いかがお過ごしでしょうか。私が今書いておりますのは2月20日です。2月も半ばを過ぎ、少しずつ春の兆しが感じられるようになってまいりました。

当センターにおきましても、新年度に向け事業計画や予算を作成したり、新たな取り組みの検討など、忙しい毎日となっております。

そんな中、一昨日から昨日にかけて福岡市で九州盲人会連合の福祉大会が開催されましたので、参加してきました。九州各県からの参加者の熱気と、主催者の福岡市の温かいおもてなしが感じられる大会でありました。

九州各県の会長による理事会では、今後の九盲連の運営などについて熱い議論が交わされました。また、代議員出席の全体会では日本視覚障害者団体連合会(日視連)の竹下会長の講演があり、中央において、視覚障害者に関するさまざまな課題について、厚労省や国交省などと議論や要望などを懸命にされていることが理解できました。参加者の皆様も職業問題やJRの問題などについて竹下会長と熱心に意見交換され、とても意義ある大会だったように思います。

来年度は宮崎県でこの福祉大会が開催されます。今回の福岡大会に負けないよう、意義あるものにしていかなければならないと感じたところです。

令和6年度は、上記の九盲連福祉大会が令和7年2月に宮崎市で開催されます。是非多くの皆様のご参加をお願いしたいと考えております。

またこのほか、来年度は県立視覚障害者センターが開設されてからちょうど30周年にあたります。このような節目の年にもなりますので、9月末には30周年記念の「センターまつり」を開催することを考えております。内容につきましては現在検討中でありますが、いろいろと話し合って、利用者の皆様に喜んでいただけるような催しにしていければと考えております。皆様、こちらも是非お楽しみになさってください。

 去る1月21日には当センターで「点字オセロ大会」を実施いたしました。センターの空調設備が工事中で使えないこともあって参加者は少なかったですが、皆さん大いに楽しんでおられました。オセロ大会では、今回から新たな試みとして一人20分の持ち時間を設けることにしました。このため対戦席にパソコンを置いて対戦者の残り時間を表示するようにしました。そして付添いのヘルパーさんにパソコンのキーを押してもらって先手番と後手番を切り替えてもらいました。特に問題なく平等な持ち時間で対戦ができましたので、とても良かったと思います。御協力いただきましたヘルパーの皆様誠にありがとうございました。

 

 さて、私冨永は、このセンターで3年間勤務させていただきましたが、この3月を持って退職となりました。思えば大したことはできませんでしたが、とても楽しく充実した思い出ばかりであります。

 これも利用者の皆様、ボランティアの皆様、関係者の皆様、役員の皆様そしていつも頑張っていただいた職員の皆様のおかげです。本当にありがとうございました。老兵は去りますが、これからも多くの皆様がこの県立視覚障害者センターをご利用いただきますよう願っております。

 それでは、どこかでお会いできた時には、よろしくお願いします。みなさまお元気で。

資料貸し出します

(5)資料貸し出します

 以下の資料が届きました。貸出希望の方はお電話ください。

・内閣府政府広報室発行「ふれあいらしんばん」(点字・大活字版)「明日への声」(音声版)VOL.95

・社会福祉法人桜雲会発行「コロナ禍での視覚障害者」(墨字版・点字版)

・内閣府発行「令和4年度 障害者施策の概況」(点字版)

職員の退職と人事についてのお知らせ

(7)職員の退職についてのお知らせ

 当センターの非常勤職員西村祐子さんが3月31日をもって一身上の都合により退職されましたのでお知らせいたします。

 西村さんは、平成26年5月1日に当センターに採用され、以来点字図書、音声図書の貸出業務にあたっていただきました。

 とてもまじめな方で利用者の皆様にも丁寧、親切に対応されておりました。10年間の長きにわたりよく頑張っていただきました。大変お疲れさまでした。

 

(8)退職のごあいさつ 山口弘子

 センターで主に会計業務に携わっておりました山口弘子です。この度一身上の都合により4月末日をもちましてセンターを退職することになりました。利用者の皆さんそしてボランティアの皆さん大変お世話になりました。ありがとうございました。

 

 長い間、センターの金庫番として確実に慎重に、かつ適正に業務を担ってくれていた山口さんですが、この春ご退職の運びとなりました。24年の長きにわたり、このセンターのために尽力していただきました。長い間ほんとうにありがとうございました。そしてお疲れ様でした。どうぞお元気で。

※センターの人事について

冨永所長の退任につきましてはお知らせしたとおりですが、現時点(3月17日現在)ではっきりしている後任人事についてお知らせします。

図書の貸出係は、前所長の冨永が、また会計担当職員山口の後任には、城後が配属されます。新しい所長と協会担当の職員についてはセンターだより6月号にてご紹介いたします。

4月から新しいメンバーでスタートするセンターですが、これまで通りのサービスが行えるよう、気を引き締めて業務に取り組んでまいります。どうぞよろしくお願いします。

 

お化粧でお悩みの方、アンケートにお答えくださいませんか?

(1)お化粧でお悩みの方、アンケートにお答えくださいませんか?

 以前センターの機器展で「ブラインドメイク」のレッスンをしたことがありました。その時多くの方が希望されて、すぐに予定数に達したことを覚えています。毎日のお化粧には拡大鏡を使ったり指先で触って確認したりとさまざまな工夫で、お化粧をなさっているのでないかと思います。

最近は、持続性のある「落ちにくいメイク」とも呼ばれる医療アートメイクという施術があります。皮膚の浅い場所に極細針を用いて人体に安全な色素で着色するもので、主に眉、アイライン、唇に施します。日本では医療行為としてのみ行うことが認められているそうです。

このアートメイク施術の資格がある沖田様から月に1名~2名程度ボランティアで施術しますとありがたいお申し出がありました。

そこでまずは興味のある方にアンケートにお答えいただき、そのうえでこの医療アートメイクを希望者に体験していただきたいと考えています。

アンケートなど詳しくはセンター大賀までお尋ねください。アンケートに関しては4月末までで締め切りとさせていただきます。