宮崎県立視覚障害者センター 公益財団法人宮崎県視覚障害者福祉協会

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センターより

職員紹介と担当業務のご案内

2.職員紹介と担当業務のご案内

昨年度から職員の入れ替わりに併せて、業務の内容も変わっておりますので、改めて昨年から配属された職員の紹介も含めて、ご案内いたします。

まずは以前からいる職員の担当業務をご案内します。(一部変更になったところもあります)

鶴 大輔・・点訳講習会、点字指導、情報提供支援、福祉制度に関する相談

大賀 千穂美・・点訳事務作業・音訳補助・テキストデイジー制作・福祉機器展・広報全般・愛ひなたネットワーク全般

城後 恵美・・センター事業会計・センター備品の管理・日常生活用具の相談・購買の補助

原田 智美・・視覚障害者マラソン宮崎大会業務

 

 続きまして昨年から配属された池澤・田中の2名、4月に配属された福永の紹介と業務を案内します。

 

池澤由紀子

昨年の7月から音訳・図書館業務、主に蔵書を担当しています。図書やプライベート資料で音声版を製作してほしいとご希望される方は、お気軽にご相談ください。

 

田中真理子

 昨年7月より図書貸出の業務を担当しています。出身は長崎で、好きなカステラは福砂屋、好きなチャンポンのお店はリンガーハットです。よろしくお願いします。

 

福永桂子

令和7年4月1日付で着任いたしました、福永桂子と申します。視覚障害者協会の事務を担当しております。まだ職員として右も左もわからない状態で、皆様にご不便をおかけする場面が多々あるかと思いますが、一日でも早くお役に立てるよう誠心誠意努めてまいりますので何卒よろしくお願いいたします。

 実は10年ほど前に点訳講習会にて、点字の勉強をしておりましたが着任を機に改めて教本を開くと曖昧にしか覚えておらず、現在再度勉強を行っております。

 覚えなおすのにまだまだ時間が、かかりそうですが点字も使いこなせるように頑張ります。

 

以上職員の業務と紹介でした。縦割りではなく、業務内容を共有してより良いサービスをみんなで考えながら進めたいと考えております。

どうぞよろしくお願いします。

所長の日日坦坦(ひびたんたん)  「未だ坦坦たりえず」

1.所長の日日坦坦  「未だ坦坦たりえず」

本号が皆さまにとって有益な内容でありますことを願っております。

 

小説家、中島敦(なかじま あつし)との出会いが高校の教科書だったという方も多いでしょう。私もその一人です。深く渋い赤色をした山川出版社の現代国語教科書だったことを覚えています。

その教科書に掲載されていたのは、「山月記」(さんげつき)。詩人になりたかった男が夢破れて苦悩の沼にはまり、ついには虎に変身してしまう物語です。

中島の小説は中国の古典を題材にしており、私たちにもなじみのある人物がよく登場します。また、その文章には古典から学んだ言葉も多く使われており、見た目には難しい言葉が並んでいるようですが、流麗であって力強さも感じられる見事な文章だと思います。

小説には様々な人物が登場しますが、私が最も気になる人物は「弟子」(でし)に登場する子路(しろ)です。

暴れん坊で知られた子路は、学問をたっとび、その頃ちまたで名の高い孔子(こうし)という人物をやり込めようとして逆にその偉大さに触れ、その場で弟子となります。暴れん坊の本性はなかなか抜けきらないものの、教えに忠実たらんとする子路を孔子は熱心に指導し、やがてある国の重臣として仕えさせます。

子路は師の期待に見事に応え、その国も栄えるのですが、政変が起こり、これに巻き込まれた子路は、ついに政敵の手先に殺害されてしまいます。死体は塩漬けにされてさらしものになり、これを聞いた孔子は生涯塩を断ちました。

 

子路はとにかく真っ直ぐです。剛直で正直、実直で愚直、ときに安直。そんな子路が私は気になるのです。

中島敦は33歳で病没します。生涯に残した小説は三十数編。その多くは死後に発表されたとのことです。文豪と呼ばれるには、さらに数年を要しました。

 

福祉機器展について

(1)福祉機器展について

 今年は9月28日(日)に福祉機器展を実施します。昨年は視覚障害を知ってもらうために『センターまつり』を実施し、コーラスや大正琴の発表などが大盛況でした。「今年もぜひ」というお声もあったのですが、新しい情報をお届けすることも大切ですし、場所も限られておりますので、今年は機器展を実施いたします。来年は、また啓発やふれあいの企画を考えていく予定です。

さて今年は久しぶりに日本視覚障害者団体連合から出展していただくことが決まりました。楽しみになさってください。また「音声解説付きDVD体験会」を実施します。そのほか多数の拡大読書器や最新のAIを駆使した福祉機器の情報、友の会のバザーなどを企画しています。次号8月号では詳しくお知らせしますが、みなさまお誘いあわせのうえぜひおいでください。

点字図書の紹介

  • 点字図書の紹介

9 文学

反関ケ原1―島左近の深謀関が原に燃ゆ! 工藤章興 5巻 隈元君子点訳

石田三成は打倒家康のために、ついに立ち上がった。天下分け目の関ヶ原の戦いである。優位を伝えられた家康に、なぜ三成は挑んだのか。実は、裏では島左近が必勝の深謀が巡らされていたのだ。島津が、毛利が、小早川が次々と家康に襲い掛かる。 

 

反関ケ原3 工藤章興 5巻 隈元君子点訳

東の徳川家康と西の石田三成が睨みあったまま動かずにいる隙を突いて、天下の覇権をめぐり各地で戦乱が巻き起こっていた。  

 

ベニシアの「おいしい」が聴きたくて 梶山正 3巻 伊藤友子点訳

失われゆく視力に不安を抱きながら生きるベニシアとの日々…。病気が進行する64歳から亡くなる72歳までの、ベニシア最期の8年間の足跡を、夫である梶山正がつづったエッセイ集。レシピも収録。

 

好きなひと 神田茜 4巻 村井久美点訳

代わり映えのしない毎日にへこみ気味の5人の女性たち。それぞれの平凡な人生に輝きを取り戻させたのは…? 日常に潜む悲喜こもごもを繊細に描き出した連作短編集。「奥様」「結婚指輪」ほか全5編収録。

 

月明りの下で読む本 ビーヘル 押川まゆみ点訳

これは、子どもたちがまだ小さかったころ、夜寝る前に私が彼らに語っていたお話です。「ねえ、お話して」と小さな声が響く夜に、私たちは何千もの星々の下、物語を紡ぎ出します。

つい昨日のできごとー父の昭和スケッチブック 小手鞠るい 3巻 髙木姫子点訳

作家・小手鞠るいが、SNSで話題となった父親のスケッチブックを題材に、戦中~戦後を生き抜いた一市民=父親の姿を振り返りながら、昭和という激動の時代を活写する。

 

2 歴史

熊楠さん、世界を歩く。―冒険と学問のマンダラへ 松井竜五 5巻 矢口貴子点訳

故郷の和歌山や米英で森と図鑑と生きものに学び、世界を知る「楽しさ」を追い求め続けた南方熊楠。残された豊富な一次資料から「楽しさ」に満ちたその生涯を軽快な文章で再現し、天才・奇才と捉えられがちな熊楠像を覆す評伝。

3 社会科学

天皇と戸籍―「日本」を映す鏡 遠藤正敬 6巻 杉裕子点訳       フォームの始まり

「日本人」たることを証明する戸籍、戸籍をもたない天皇家。天皇制と戸籍はいかなる関係にあるのか? その根底には何があるのか? 天皇制と戸籍の歴史を検証し、現代的意味を問い直す。

 

60歳からの知っておくべき経済学 高橋洋一 4巻 髙木姫子点訳 

財政の仕組み、税金、保険、年金、暗号資産、家の購入…正しい経済知識が自分を守る! 経済、財政、税、社会保障について、基礎的なデータを使い、シンプルな言葉で解説。高齢者の資産運用法や働き方なども論じる。

 

高齢社会白書(概要版) 令和5年版 内閣府政策統括官(政策調整担当)編 1巻 厚生労働省委託・日本点字図書館製作(以下 委託・日点)

我が国の高齢化の状況、高齢期の暮らしの動向について分析するとともに、令和4年度「高齢者の健康に関する調査」の調査結果の概要を紹介する。

 

育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 2巻 委託・日点

子の養育又は家族の介護を行う労働者等を支援することにより、職業生活と家庭生活との両立に寄与することを目的とした法律。令和4年6月17日改正。

 

地震防災対策特別措置法 津波対策の推進に関する法律 強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災・減災等に資する国土強靱化基本法 被災者生活再建支援法 法令 1巻 委託・日点

 

4 自然科学

令和3年度 地域保健・健康増進事業報告の概況 厚生労働省政策統括官付参事官付行政報告統計室編 2巻 委託・日点

ICTサポーター養成講座開催のお知らせ

(3)ICTサポーター養成講座開催のお知らせ

視覚障がい当事者の家族やガイドヘルパーなどの支援者を対象としたICTサポーター養成講座を開催いたします。講座では、アイフォンのボイスオーバー操作の基本及び視覚障がい者が良く利用している便利なアプリの使い方を学んでいただきます。講座を修了した方にはICTサポーターとして県の認定証が授与されます。開催期間は7月から11月の毎月第3金曜日で、時間は10時から12時までとなります。事前に申し込みが必要となりますので、鶴までお申し込みください。